Baptiste Bassot
コロナ禍に業績の上方修正を発表した上場化学メーカーの恵和、収益強化のため経営管理をデジタル(DX)化
クラウドソリューションの導入実績で2019年に国内No.1となり、表彰歴も多く持つShearwater Japan株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:バソ・バティスト)が提供する経営管理クラウド「Workday Adaptive Planning 」を、米国アップルへの光学フィルム供給も手掛ける高機能フィルムメーカーの恵和株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:長村 惠弌、以下 恵和)へ導入することが決定いたしました。 これまでシステム化が進んでいなかった経営管理の領域を仕組み化する狙いや、なぜ今、経営管理をデジタル化するのか伺いました。
◆事業の収益性強化に向け、経営管理の仕組み化を検討 恵和は現在、高付加価値な製品の開発を強化し、収益性の継続的な向上を図っております。 グローバル化や新規事業を推進するための組織を新たに設置するなど様々な施策を行う中で、より企業の資源(ヒト・モノ・カネ)を効率的で正確な管理を行う目的で、経営管理の仕組み化を以前より検討しておりました。 ◆毎年2~3カ月かけていた予算編成のデメリット これまでは翌期の業績に関する予算編成を、前年の活動結果などを加味し、戦略や組織の調整もふまえて、2~3カ月をかけて行っておりました。 しかし、PCやスマートフォンに用いられる光学シート事業などはとりわけ市場の変化が激しいため、事業のPDCAサイクルにおけるP(Plan)に比重をかけるよりも、D(Do)やC(Check)、A(Action)といった情報をスピーディに把握する必要性が増してきておりました。 今後もIT化で市場の変化が早くなる中、実績という過去のデータを元に戦略を立てるのではなく、リアルタイムに現状を把握し、ビジネスを先手に攻める基盤となれる経営管理の仕組み化にこの度踏み切りました。 ◆スプレッドシートによる経営管理の課題 経営管理の仕組み化に着手する以前は、表計算が行えるスプレッドシートを用いて業績情報を現場から集めておりました。 現場の入力のしやすさや、フォーマットを柔軟に編集できることから長年利用しておりました。 しかし、スプレッドシートの運用では、業績の見込み情報は「集める」ことはできても、数式ロジックを現場が崩していないか検証する工数が膨大であったり、予実差異が発生した場合に、結果から原因に容易にドリルダウンしていく構造となっていないため、経営管理における効率的な分析には向かない面があり、それらは運用上の課題なっておりました。 ◆経営管理クラウドにより、業績をリアルタイム管理へ そこで、国内で経営管理に利用できるITソリューションのほぼ全てを比較し、最終的にWorlday Adaptive Planning(※旧AdaptiveInsights、以下 Adaptive)を採用いたしました。 選定の基準として、海外拠点の業績もすぐに管理できるグローバル利用実績や、上場企業での利用実績が豊富な点、さらに使いやすさを重視した製品品質がAdaptive採用の決め手となりました。 経営管理クラウドのAdaptiveを利用することで、海外拠点の業績も踏まえたリアルタイム業績管理を行い、全社の効率的な経営管理や、高付加価値な製品の開発を推進するための収益性強化に活用していく予定です。 ◆経営管理クラウド採用後の恵和様よりコメント Adaptiveを採用した恵和様より、以下のようなコメントをいただきました。 「予実管理や経営管理をこれまではスプレッドシートでアナログに管理していたため、情報が分散し、業績の分析に非常に時間を要しており、それらは業務上の課題でした。 また予算策定についても、膨大なスプレッドシートのファイルを各部署より回収していたため、データのチェックに多大な時間を要しており、結果として業績予想のシミュレーションが煩雑化しておりました。 Adaptiveを活用することで、業績見込みをリアルタイム管理し、管理部門は業績分析や戦略策定といったより生産的な業務に時間を使うことで、企業の成長を推進していきたいと思います」 恵和株式会社 管理本部 本部長付部長 中原 貞人 氏 ◆Workday Adaptive Planningとは?

Workday Adaptive Planning(旧AdaptiveInsights)とは、マイクロソフト社やコカ・コーラ社も使う、SaaS型の経営管理クラウドです。
業績予測を管理するシステムは15年以上も前から存在しておりますが、最近の統計調査でも9割近くの企業が予算編成や業績見通しの管理は完全にシステム化に至っていない状況です。
当時、アメリカでCFOとして勤めていたロバート・ハル(Adaptive創業開発者)は、自社で運用していた経営管理システムが、プログラミングなどの高度なIT知識を持つ情報システム部門のサポート無しに運用できないほどの「使いづらさ」であったことに驚愕します。
なぜなら、たとえどんなに多くの機能を持つハイスペックなシステムを導入しても、使いづらければ現場のユーザが入力してくれず、業績見通しのデータを集める事ができませんし、なおかつ経営管理では期中の組織変更対応や、経営会議資料の編集作業など、システムのメンテナンスを財務部門が簡単に出来ないと、本来のコアな業務である分析作業や戦略立案に時間が割けないからです。
アメリカ中をまわり、見れる限りのIT製品を検証しましたが、「ファイナンス部門だけで運用が完結できる品質レベル」という基準を満たす製品が世の中に無かったために、シリコンバレーで自ら起業し、現在に至ります。
予算、見通しの入力から帳票作成、グラフ作成まで1つの製品でできるAdaptiveは累計で5,200社の導入実績を持ち、2019年の米国Gartnerによる経営管理クラウドのユーザー利用評価で14製品中1位を獲得するまでに成長しております。